危険色の進路/その10
祥子
みんな、笑ってるわ…
だが、おとといの夜、麻衣と横田が相和会の会長と会った時のハナシ…
私には言いようもなく、ゾクゾクしたものを感じたよ
こいつら、相馬さんの前で”何か”を確約したんだろうな…
”ヤバイ”ことなのはわかってる
要は、そこまでフツーの女子高生を引きこんじまったんだぞ、麻衣…
それの是非など、私が言及する身じゃない
それは承知してる
だがよう…、いいのか?
横田をそこまで引っぱり込んで…
...
私は横田の純粋な目に魅せられた
だから、これからはフェアに行く
お前は横田と思いっきり、がっつりぶつかればいい
南玉を背負った横田と、それに”一言あり!”で立ちあがった、猛る女達を掌握したお前が正面激突した続編なんだろうからな
遠慮なくやれ!
私はそばで目撃者となるぜ
...
でも、ここにいるみんなは違うだろうな…(苦笑)
真樹子さんやリエは、麻衣に現実的な”欲”を求めてるよ
まあ、それが自然だわ、やっぱり…
だが、私はどちらかというと、麻衣には”そこ”に行くなーって叫んでたしな…(苦笑)
...
あの土砂降りの日…、あの廃倉庫で…
麻衣と真っ向タイマン張って、私はお前の”無欲”と”貪欲”に負けた
負けた瞬間、複雑だったが、不思議なほど爽快だったよ
ガチンとぶつかって、丸裸の自分を互いに見あってるような、開放感に浸ることができたってとこだった
なにしろ、この都県境で相和会会長と繋がってると周知された少女が、あんな戦いを私みたいな女に挑んできたんだ
私には信じられなかったって
金と権力なんかそっちのけで、私との”命がけ”に身を捧げた…
まあ、単純にうれしかったしな…
...
相馬会長は、お前と横田をその場で”どこか”へ導いたってことか…
凄いことだわ、それ…
麻衣…
私はお前らのぶつかり合い、どうしても傍で見届けてーわ
ってことで…、南玉に戻るっての、OKだぜ
それのために、土下座くらいなら私も厭わないしな…
祥子
みんな、笑ってるわ…
だが、おとといの夜、麻衣と横田が相和会の会長と会った時のハナシ…
私には言いようもなく、ゾクゾクしたものを感じたよ
こいつら、相馬さんの前で”何か”を確約したんだろうな…
”ヤバイ”ことなのはわかってる
要は、そこまでフツーの女子高生を引きこんじまったんだぞ、麻衣…
それの是非など、私が言及する身じゃない
それは承知してる
だがよう…、いいのか?
横田をそこまで引っぱり込んで…
...
私は横田の純粋な目に魅せられた
だから、これからはフェアに行く
お前は横田と思いっきり、がっつりぶつかればいい
南玉を背負った横田と、それに”一言あり!”で立ちあがった、猛る女達を掌握したお前が正面激突した続編なんだろうからな
遠慮なくやれ!
私はそばで目撃者となるぜ
...
でも、ここにいるみんなは違うだろうな…(苦笑)
真樹子さんやリエは、麻衣に現実的な”欲”を求めてるよ
まあ、それが自然だわ、やっぱり…
だが、私はどちらかというと、麻衣には”そこ”に行くなーって叫んでたしな…(苦笑)
...
あの土砂降りの日…、あの廃倉庫で…
麻衣と真っ向タイマン張って、私はお前の”無欲”と”貪欲”に負けた
負けた瞬間、複雑だったが、不思議なほど爽快だったよ
ガチンとぶつかって、丸裸の自分を互いに見あってるような、開放感に浸ることができたってとこだった
なにしろ、この都県境で相和会会長と繋がってると周知された少女が、あんな戦いを私みたいな女に挑んできたんだ
私には信じられなかったって
金と権力なんかそっちのけで、私との”命がけ”に身を捧げた…
まあ、単純にうれしかったしな…
...
相馬会長は、お前と横田をその場で”どこか”へ導いたってことか…
凄いことだわ、それ…
麻衣…
私はお前らのぶつかり合い、どうしても傍で見届けてーわ
ってことで…、南玉に戻るっての、OKだぜ
それのために、土下座くらいなら私も厭わないしな…



