まるでランプの魔人のようなことを言う。
 こんなことを迂闊に言うから、妖精を魔法の道具のように思う人が後を絶たないのではないだろうか。

(スヴェートのおばかさん)

 それが、かわいくもあるのだが。
 ペリウィンクルにとっては好都合である。

「じゃあさ──」

 ペリウィンクルの提示した対価。
 それを聞いたウサギは、なんの躊躇いもなく、

「承りました。必ずや、導きましょう。前払いになってしまいますが、物置に置いてある栄養剤を全て頂いてもよろしいでしょうか?」

 と言った。