「ここが最後ね」

「何か情報を得られたらいいんだけど」

不安そうな表情で、2人は玄関のインターフォンを押す。

「はい」

しばらくして、家から出てきた青年は足を引きずっていた。

「坂下 理人(さかした りひと)さんですか?」

「そうだけど、キミたちは誰?」

「あたしたち、事情があって森村 実花(みか)さんを調べているんですけど、坂下さんは森村さんと同じクラスだったんですよね?」

「そうだよ」

理人は頷くと、

「よかったら中に入って。
僕が知ってる事なら話すから」

星とカナを家の中に入れた‐。


‐「…足が悪いんですか?」

理人は足を引きずっていて、座るのもつらそうだ。

「そう、生まれつきね」

理人は悲しそうに笑う。