「こはく、会いたかった……生き返ってくれたのね!」

 涙混じりのわたしの声に、

「……違うよ、めのちゃん。めのちゃんが、ボクの世界に来たんだ。めのちゃんが……死んだんだよ……」

「……え?」

 おもむろに体勢を戻して、こはくの悲しそうな瞳を見た。わたし……死んだの? そう、だよね……こはくがいて、それも言葉を話すなんて、普通だったら有り得ないもの!

「どうして……死んじゃったんだよ。めのちゃんには、ボクの分まで生きてほしかったのに」

「ご、ごめん……」

 かち合った目線を外して下を向く。わたし、一体どうしてしまったんだろう……それとも、こはくと一緒にいたいという想いが、わたしをここへ導いたというの?

「とにかく行こう、めのちゃん。エンマ様も待っているから。さぁ、ボクの上に乗って」

「え……えんま、さま??」

 わたしの気を取り直そうとしてくれたのか、微かに明るい声を上げるこはく。その声色と内容に驚いて、咄嗟に顔をもたげたわたしの前には、もう背を向けてこちらを振り返るこはくがいた。