疑い出すとキリがない。
だけど、疾風に嫌われるのがイヤではっきりと聞けない、弱虫なあたし……。
年上なんだからビシッとしなきゃ!って思うのに、肝心なときに萎縮してしまうんだ。
だから、ズルい方法で探ろうとする。
あたしは、未だに不安げな表情を浮かべる疾風に「大丈夫」と言うと、大袈裟なくらいに身体を密着させて疾風を見上げる。
「ねー疾風?」
甘えた声を出した瞬間、疾風の顔が赤みを増したのがわかった。
これがあたしの必殺技。
名付けてお色気作戦。
今だ!
今押せば、きっと……。
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