「……何度も、実は告白されているの」

「「「えっ!?」」」

三人は目を丸くし、驚く。だがずっと一花が告白を断り続けていることに、アルオチが訊ねる。

「どうして一花は断り続けているの?だって一花は、本田先生のことが……」

「私に本田先生は相応しくないもの。こんな汚い私に本田先生は隣に立っちゃダメだから」

一花はそう言いながら顔を上げる。その目には涙が浮かんでいた。それを見て、ナタリアが「一花」と名前を呼ぶ。

「相応わしいとか、相応しくないとか、そんなの関係ある?大切なのは気持ちじゃない?」

「そうだ。恋愛にそんなくだらないこと関係ない。一花の本当の気持ちに従えばいい。どんな一花だって、きっと本田は受け入れてくれる。もう気持ちから逃げるな。逃げると辛いのは自分だぞ」

モニカも真剣な顔で一花に言う。その時、スマホの通知音が鳴り、アルオチがかばんの中からスマホを出した。そして、「大変!」と声を上げる。

「本田先生、お見合いするみたいよ!」

「えっ!?」

一花は、椅子を倒してしまいそうな勢いで立ち上がった。