それから三日後、久しぶりに彩羽と大学の近くでランチを食べる約束をした。
待ち合わせたのはふたりでよく利用しているイタリアンレストランだ。
「もういい加減にしなよ~」
彩羽が溜め息を吐きだしたあと、お皿に乗っているアラビアータの角切りベーコンをフォークで刺した。
そんなにしかめっ面をしたら、彼女のかわいい顔が台無しだ。
「冴実が一生懸命に恋をしてるのはわかってるけど、さすがに世話を焼きすぎだってば」
「……やっぱりそうかな?」
「自分でも気付いてるくせに。掃除、洗濯、料理……まるで母親みたいだよ?」
あきれ果てた彩羽が豪快にパスタを口に放り込んだ。
加那太はよろこんでくれているし、私も好きでしているのだから、なにも問題はないはずなのだけれど。
それに、ふたりで甘い時間を過ごすときもあるから私は紛れもなく彼の恋人で、母親とは違う。
「加那太は家事が苦手なの。私が手伝ってあげないとできないんだよ」
「じゃあせめて、ご飯は外で食べるとか!」
「家がいいんだって」
彩羽は眉をひそめ、「うわぁ」と小さくつぶやきながら首を横に振った。
彼女には私たちの付き合い方がまったく理解できないらしい。
「それって彼氏のワガママじゃん」
「私の作る料理が好きだって言ってくれてるの」
待ち合わせたのはふたりでよく利用しているイタリアンレストランだ。
「もういい加減にしなよ~」
彩羽が溜め息を吐きだしたあと、お皿に乗っているアラビアータの角切りベーコンをフォークで刺した。
そんなにしかめっ面をしたら、彼女のかわいい顔が台無しだ。
「冴実が一生懸命に恋をしてるのはわかってるけど、さすがに世話を焼きすぎだってば」
「……やっぱりそうかな?」
「自分でも気付いてるくせに。掃除、洗濯、料理……まるで母親みたいだよ?」
あきれ果てた彩羽が豪快にパスタを口に放り込んだ。
加那太はよろこんでくれているし、私も好きでしているのだから、なにも問題はないはずなのだけれど。
それに、ふたりで甘い時間を過ごすときもあるから私は紛れもなく彼の恋人で、母親とは違う。
「加那太は家事が苦手なの。私が手伝ってあげないとできないんだよ」
「じゃあせめて、ご飯は外で食べるとか!」
「家がいいんだって」
彩羽は眉をひそめ、「うわぁ」と小さくつぶやきながら首を横に振った。
彼女には私たちの付き合い方がまったく理解できないらしい。
「それって彼氏のワガママじゃん」
「私の作る料理が好きだって言ってくれてるの」



