溺愛幼なじみは甘くて強引

「えっと、えと……」


空き教室に入った私達。

休み時間も残すところ、あと僅か。

だけど、せっかく佐竹くんがくれたチャンスを逃したくない――


そんな気の焦りから、私はとんでもない事を口走ってしまう。


「まずは異性と触れ合う事から慣れていきたいです!」

「え?」

「ん!?」


しまった!それは違うよね!?

対人能力をあげたいと言っておいて「男性限定」とか、私すっごく変な女の子じゃない!?


「ま、間違えました!」


ビシッと敬礼する私。

でも、肝心の佐竹くんは「いんじゃない?」と予想に反して頷いた。


「とりあえず、森野にどれだけ耐性があるか調べとこ!」

「し、調べる?」

「そう。一個一個していくから、正直に答えてね!」