見た目は、ザ・醤油顔。
濃い顔に引き寄せられ、なおかつ優しく明るい佐竹くんは、女子からとっても人気なの。
そんな佐竹くんは、さっきまで真琴ちゃんが座っていた席に座る。
まぁ真琴ちゃんが帰ってくるまではいいか。
「さっきレベルアップしたいって言ってたけど、ゲームの事?」
「え、ううん。違うの。ゲームじゃなくて……えっと」
「ん?」
大きな瞳で見られたら、隠し事をするのも気が引ける……。
私は少しだけ誤魔化しながら「色んな人とスキンシップをして対人能力を上げたい」と答えた。
本当は、色んな人=理央だけどね。
すると佐竹くんは「お~!」となぜか拍手をした。
えと、どう言う意味の拍手なんだろう?
「いやね、俺が適任かなって思って。だって俺、そこそこコミュ力高い方だし」



