ねぇ南月。

俺って、やっぱりダメダメでしょ?

君は、いつかあぁ言ってくれたけど、俺は全然なんだ。


――だって理央って、いつもカッコいいから


カッコよくないよ。
その証拠に、見てよ。今の俺を。

アリスの泣きそうな顔を見て、何から言い始めたらいいか戸惑い、動揺してる。

保健室で、君と一緒にいた時に。確かに覚悟をしたはずのに。


――南月の笑顔を守る剣でいられるなら、俺にとって、それが一番だなって


いくら自分を偽れるポーカーフェイスを身につけたって、中身から変わらないといけないんだって。

今、心からそう思うんだ。