高校二年生の私こと、
森野 南月(もりの なつ)と

同じく高校二年生の
穂高 理央(ほだか りお)は、

産まれた時から家がお隣さんの、幼馴染。


私にとって理央は、いつもよく面倒を見てくれるお兄ちゃん的存在。

まるで妹を可愛がるような理央の視線に、私はいつも安心感を抱いていた。


だけど。


高校入学と同時に、私の意識が少しずつ変化してきた。


「あらら~。また理央くんが告白されてるよー?」

「う……っ」


高校二年生が始まったばかりの四月。

クラス替えが行われ、ちょっとドキドキした雰囲気の中。


私の心臓は、

別の意味でドキドキしていた。