公道。
 人気のない公道。
 東条朝都が走っていた。前をテントウムシの姿をした妖精星子が飛んでいる。
 「どんどん人気のないとこ入ってくぞ」
 と、朝都。
 「ええ、黒田チセは人気のないとこが好きなんです」
 「そういえば、黒田さんと会ったのも人気のないとこだったな」
 「ん」
 「どうしました?ご主人さま」
 「でけえオーラが一つ」
 「はい」
 朝都は走った。やがて公園がみえた。
 「あそこか」
 「はい」
 朝都が公園に行くと、男の背中姿が二人。
 朝都が公園に入った。