1週間後。

しっかり習慣になった弥生との帰り道。

校門には今日も和真がいた。

いつもと同じように通り過ぎようとすると、ついに話しかけられた。

「弥生!話があるんだ。ちょっといい?」

弥生が俺の制服のすそをつかむ。

和真の視線がそこに向いた。

「工藤くんも一緒に来て」

俺は弥生の顔を窺った。

俺の制服をつかむ手とは裏腹に、弥生はまっすぐ和真を見ていた。

「わかりました」