夕焼けの恋

北高といえば、この辺りの公立高校の中だと1番優秀だ。
そんな高校にもピアスは許されるんだろうかなどとぼんやり考える。

「ごめん、そっちは?」

「あ、俺は工藤光樹です。西高1年です」

「そっか、弥生と同じ高校か。だから」

俺は和真の口元を見つめながら緊張した。

これから俺が考えていたことを言われるのではないかとどこかで察していた。

「あのさ、工藤くんは弥生の、彼氏じゃないんだよね?」

やはりその話か。

俺が黙ったまま答えないのを見て、和真は続ける。