次の日の朝、
私は喉の乾きで目を覚ました。

「あ~喉カラカラ、今何時?」

サイドボードの上に置いてある
目覚まし時計を見ると
すでに11時をさしていた。

「うわぁー、せっかくの休みに寝過ぎた。
今日こそは美容院に行こうと思ってたのに
ぃ~。」

ベッドの上で頭を抱えた。
しかし、かなり飲んだのに二日酔いの頭痛がないのが救いだった。

そういえば、大地はかなりの泥酔状態だったけど大丈夫だろうか...?


ふいに大地に抱き締められたことを思い出し
一人顔を赤らめる。

いかんいかん!

依子は思いを振り払うように
思い切り頭を横に振った。

きっと、エッチしたのも酔ってたからだ。

深く考えるな自分!

さすがに社会人成り立ての男に
うつつを抜かしていたら
この先益々結婚が程遠くなってしまう。

次に恋愛するなら
やっぱり安斉さんみたいな
年上の男性がいい。

あっ!

そういえば安斉さんからの
メールそのままだ。

急いでバックの中を漁ると
スマートフォンを取り出した。

そして、安斉さんからのメールを開く。

『こんばんは。
依子さんからのメールが届いただけで
年甲斐もなく舞い上がってしまいました。
早速ですが、次の金曜の夜でも
一緒にお食事いかがですか?』

舞い上がってしまったなんて
これは脈ありなのかな?

依子はドキドキしながら
返信のメールを打つ。

『おはようございます。
返信遅くなってすみません。
ちょうど昨日お友達と遅くまで
食事していたもので(^-^;
お誘いありがとうございます。
次の金曜なら空いているので
是非ご一緒にお食事したいです。』

送信!!

うわぁー、送ってしまった。
どうしよう。この内容で大丈夫だっかな?
久々の男性とのメールのやり取りに
どぎまぎしてしまう。

「なんだか進展が早すぎて恐いくらい。」

と、言いながらも先ほどから
顔は緩みっぱなしだ。

「あぁっ!!そうだ!
さすがにこのボサボサの頭でデートは駄目だ!!美容院予約しなきゃ」

依子はネットで空いている美容院を
検索する。

それに洋服も買わなきゃね!!

あたふたしながら
出掛ける準備をしていると、
突然部屋の中にピンポーンと
インターフォンが鳴り響いた。