沼っちゃうほど甘い溺愛ラリーなんて、続けられません



バドミントンって、試合を見るとびっくりするよね?


シャトルがビュビュビュ―んって飛んで。

かと思うと、ネットぎわにチョコンと落とされて。


シャトルの最高時速、400キロって聞いたことがあるけれど。

100メートル走を、1秒でゴールしちゃう速さだし。


スマッシュ打たれても、トロい私じゃよけられない。

なんて危険なスポーツなの?! 



でも、公園にいますよね?

まったりのほほんと、バトミントンを楽しむカップル。

幸せそうに、キャーキャー笑いながら。


恋人ができたら私もやってみたいな。

そんな憧れはあるけれど……


女嫌いの黒岩くんとバドミントンをしたら、スパルタ練習をさせられそう。



『こんなのも取れないのか!』


魔王並みのキレ顔で、瞬足スマッシュをバコバコ打ってきそう。


私はもっと、のほほんとしたバドミントンを楽しみたいのに……って。



まぁ、そんな心配は必要ないかぁ。

黒岩くんが私に話しかけてくることなんて、永遠にないだろうし。


私が毎週通っている、お弁当屋さんだって……