「ナスがないなら、他のお弁当にします。じゃあオムライ……」
「いいから、いいから」
「……でも」
「由乃ちゃんは潤の部屋で、ゆっくりしててね」
「……えっ?」
「これは、彼氏のお母さん命令だから」
「はっ……はい……」
黒岩くんのお母さんは、厨房に顔を突っ込むと
「ちょっとスーパー行ってくる。お客さん来たら、よろしく~」
大声を上げ、お店の外に出て行っちゃった。
あれ?
ということは……
今から私は、黒岩くんのお部屋にお邪魔するってこと?
ややややや……急すぎだよ!
広い店内でも、黒岩くんの側にいるだけでこんなにドキドキしちゃうのに。
黒岩くんの部屋に、二人きりなんて……
私の心臓、大丈夫かな?
キュン死しちゃわないか、心配だよ。



