奈々ちゃんの恋、うまくいくといいね。
さぁ~て私は、二人が校門を出るまでは教室にいようっと。
やることがあるなんて言っちゃったけど。
それは、奈々ちゃんの恋を応援するためについたウソだし。
自分の席に座り、カバンから小説を取り出す。
私の大好きな小説家さんの本。
新作は、まだ読めていない。
黒岩くんが借りたままで、まだ図書室に戻ってきていないから。
恋愛要素濃いめの、胸キュン小説を読んでいると……
「やっぱり七瀬くん、帰っちゃったか」
隣のクラスの友梨佳ちゃんが教室に飛び込んできた。
絶望したような表情を浮かべている。
「友梨佳ちゃん、七瀬くんに用事でもあった?」
「誕生日なんだよ今日、七瀬くんの。だからね、誕プレ渡して……伝えようかなって……思ってたんだけど……」
「何を?」
「だからその……」
「ん?」
「付き合って……ください……って……」



