「黒岩くんが由乃ちゃんを選んだのが悔しくて。失恋が辛すぎて。由乃ちゃんが不幸になればって、私はデマを広めちゃったんだから。1年前、由乃ちゃんに面と向かって酷いこと言っちゃったし……」
「それはもう、気にしなくていいってば」
「謝らなきゃいけないってことはわかってた。自分がどれだけ酷いことをしたのかも。でも、学校だとみんなの目があって。ずっと由乃ちゃんを避け続けてきたのに、今更頭を下げるとかできなくて。みんなに見られて、どう思われるのかも怖くて。だから桃園くんにお願いしたの」
「?」
「由乃ちゃんと黒岩くんが付き合ったお祝いをしてあげたい。だから協力してって」
「えっ?」
「まさか2年の時のクラス全員に声をかけて。結婚式場を貸しきって。こんな盛大なイベントになるとは、思ってなかったよ。私も実はビビってる」
「この結婚式場って……」
「桃園くんのお父さんが経営してるんだって。キャンセルが出たから、やるなら本格的にやろうって桃園くんがはりきりだしちゃった。みんなも、私が由乃ちゃんに謝りたいって言ったら協力してくれるってなって……」
「……夏希ちゃん」



