沼っちゃうほど甘い溺愛ラリーなんて、続けられません




4、5畳ほどの狭い部屋。


ムスッっと口をへの字に曲げ、仁王立ちの夏希ちゃんに、なんて言葉をかければいいのかわからない。


ととと……とりあえず……

夏希ちゃんが思っていることを全部吐き出してもらって、一旦受け止めよう。

それが私に対する、怒りの塊だったとしても。



「あの……」と、私はオドオド声を漏らす。

でも私の声はかき消されてしまった。


だって



「早く準備を始めるよ。間に合わなくなっちゃうから」



夏希ちゃんが強引に私の背中を押して、私を化粧台の前の椅子に座らせたから。



「今日のヘアメイク。私にお任せでいいんだよね?」



ぶっきらぼうな声を吐き出している夏希ちゃんを、鏡越しで確認。



眉も目も吊り上がっている。絶対に怒っている。

なのに……ヘアメイク? 


私にしてくれるの? 

夏希ちゃんが?