ひぃあぁぁぁぁ……
私の胸キュン癖、黒岩君にバレてたんだぁ。
「その作家の小説を全部読んで、勉強した。由乃にどんな言葉をささやけば、ハートをとろけさせられるのか」
だから黒岩くん。
急に色っぽい声で、甘々な台詞を吹きかけてくるようになったんだ。
体育館の器具庫で迫られた時なんて、心臓が逃げ出しそうなほどバクバクしちゃったんだから。
「それで?」
「えっ?」
「俺ばっかり告ってるんだけど。早く聞かせてよ。運命の赤い糸が結ばれていなくても、由乃は俺を選んでくれるのかどうか」
それは……
私はベランダの窓から、自分の部屋の中に入る。
窓際に座り込む、茜ちゃんと友梨佳ちゃんを気にしてはいられない。
あるものを手にとると、またベランダに戻った。



