沼っちゃうほど甘い溺愛ラリーなんて、続けられません



「俺にシャトルを投げてくれた時、俺、すっげー由乃のこと睨んだだろ?」


「……うん」


「俺の試合を見ている奴全員から『優勝候補なのに大したことないじゃん』って思われてる気がして。観客が全員、俺の敵としか思えなくてさ」


「……」


「追い詰められていた時。『試合、頑張ってください!』って、俺の背中に女子の声が突き刺さったんだ。こんなダサい試合しかできない俺を、応援してくれる奴がいるの? そう思って振り返ってみたら、泣きそうな顔で俺を見つめてる女子がいて」


「……」


「『絶対に勝てると思うんです! 信じてますから!』って、俺に向かって声を張り上げてる女子を見た時、マジで噴き出しちゃったんだよ。『こいつ、俺にニコっと笑顔を向けてる割に、肩震えちゃってるじゃん。何、知らない奴の応援にマジになってるわけ? さっきまで泣きそうな顔してたくせに』って。 女子の笑顔を見て可愛いなって思ったの、人生でこの時が初めてだった」



そうだったの?


あの時の私、可愛いことなんて一つもしてないよ。



大声で叫んじゃった後、我に返って。

目立つことをするタイプじゃないのに……って、恥ずかしさで顔が燃えそうだったし。