「私がそばにいて、由乃に嫌味いう奴を蹴り飛ばしてやるから安心しなって」
「茜ちゃん……暴力は……ちょっと」
「わかってるよ。正当防衛になる時しか、得意の回し蹴りはさく裂しないから。由乃、安心して」
「……得意なの? ……回し蹴り」
「まぁ~、ちょっとだけお行儀の悪い人たちに育てられてきたからね。足クセは悪いほうかな? アハハ~」
笑い声をあげる茜ちゃんに続き、今度は友梨佳ちゃんが陽だまりみたいな声をこぼした。
「由乃ちゃんが学校に行ったら、クラスメイトが笑いかけてくれると思うよ」
「友梨佳ちゃん、なんでそう思うの?」
だって私は、クラスのみんなから嫌われちゃったんだよ。
「黒岩君がね、由乃ちゃんを悪者にするためにデマを広めていた女子達を、怒鳴り散らしたの。事実とは違う!これはイジメだ!って」
……そうだったんだ。



