「付き合ってるわけないよ! 挨拶しても、睨まれちゃうくらい嫌われてるんだし」
「じゃあ、この赤い糸は何?」
「そんなこと、私が知りたいよ!」
あっ!
あれだ、きっと!
お母さんが、生きていた頃に言ってた。
縁結びの神様は、気まぐれだって。
『この二人に赤い糸を結んだら、面白くな~い? いいじゃん、いいじゃん』
そんな軽いノリで、チャチャっと結ばれたとしか思えない。
それにしても、聞いてないよ。
私の赤い糸は、他人にも見えちゃうなんて。
全校集会の真っ最中。
私が、全生徒から大注目をされているこの状況。
恥ずかしすぎる。
私を睨む黒岩くんの目が怖すぎる。
できれば今すぐ、講堂から逃げ出したいです。
でもでもでも
集団をかき分け、出口に向かう勇気すら私にはなくて
「茜ちゃん……私をかくまって……」
茜ちゃんの背中に、顔をうずめることで精いっぱい。



