「千紗、帰ろ」



放課後になって

佑斗が教室にやってくる。



「今行く〜」



一緒に帰ることは、高校生になった今でも変わらない。



「それでサキちゃんがさ〜……あ。まって」

「ん?」

「コンビニ寄ってかない?」

「いいけど、何か用事?」

「アイス食べたい」

「寒いのにアイスって」

「寒いからこそ食べたいの!」



学校から家までのちょうど真ん中辺り。


そこにあるコンビニで私は宣言通り棒付きアイスを買った。