幼馴染と、キス。



「………、………」


俺は少し気まずくなって

その場を離れようとするが


「あのさ、ユート」


その前に呼び止められてしまう。


「そう見るからに気まずい顔しないで?」

「……………」

「言ったじゃん。
フッたとしても今まで通り喋りたいって。
だから普通にお喋りしよ〜」


ニコッと笑顔を見せられて

俺は気まづさがまだ少しありながらも、
その笑顔で少しだけホッとした。

お察しの通り、この間俺はこの子に告白された。

「好き」だと直接伝えてくれた時は素直に嬉しかったが、


「ごめん、好きな子がいる」


俺はそう断りを告げた。

この先全く見込みがないとしても
千紗を好きだと思う気持ちは変わることは無いだろう。

たぶん、この先永遠に。

俺はずっと千紗が好きだ。