「…………はぁ」


もう一度溜め息を吐く。

すると。気分が沈んでいる俺の片耳に突如として「わっ!!」と大きな声がした。

びっくりして振り返れば、そこには同じクラスの女子が1人。

その子は俺の驚いた顔を見て楽しそうにニッと笑った。


「あはっ、びっくりした?」

「なに…」

「私もロッカー開けたいな〜っと思って」

「あ、…悪い」

「いいよ〜〜」


この子のロッカーは俺の下。

俺がずっとそこに立っていたから邪魔だったらしい。