魔王の婚約者

 魔法船アンドロメダ内部。
 暗闇。
 ぼっと灯がともる。壁にある松明(たいまつ)に火が付いたのだ。スサノオの美しい顔を火が照らした。
 そこは結構広い空間だった。ふと見ると、机があり、そこに燭台が置いてあった。蝋燭(ろうそく)が立ててあり、火がついていた。スサノオはそれをとった。奥には階段があった。
 スサノオは階段を降りていた。両側には松明がともっている。スサノオの美しい顔に光が当たっていた。
 スサノオは一歩ずつ階段を降りて行った。松明がともっていく。
 階段を降りると、廊下が続いていた。松明がともった。スサノオは廊下を歩いて行った。松明がともっていく。
 両開きの扉があった。スサノオは扉を両手でそーっと開けた。
 広い空間があった。
 そこには箱があった。宝石をちりばめた美しい箱だった。
 そこに井川なぎさが入っているのだ。スサノオは箱を見た。片側に蝶番(ちょうつがい)がついていて、ふたが開くようになっている。スサノオは片側に立って、箱に手をかけた。スサノオは両手で箱のふたを開けた。