魔王の婚約者

 なぎさは、故郷のトーセアイランドに帰ることとなった。なぎさは荷物をまとめた。
 なぎさは、トバ国王宮で目が覚めた。
 「魔族が起きてきたぞ」
 と、やじが聞こえた。寝室には誰もいない。テレパスで他人の心を受信しているのだ。しかもいたずら妖精の声もあった。
 「魔族が起きてきたぞ」と妖精がいたずらした。
 なぎさはぞーっとした。なぎさは、着替えた。寝室を出る。居間には誰もいない。ただ王太子からいただいた鳥かごに入った九官鳥がいた。
 「魔族が起きてたぞ、魔族が起きてきたぞ」と九官鳥が鳴いた。なぎさはくすっと笑った。
 「魔族だ」
 と、またテレパスを受信。なぎさはぞーっとする。
 「魔族だ」といたずら妖精がささやいた。
 居間にはトランクが置かれていた。なぎさは洗面台に入った。なぎさは水道の蛇口をひねり、顔を洗った。なぎさは鏡を見つめた。黒い髪、黒い瞳。
 「魔族だ」
 「あん中魔族入ってる」
 「魔族だぞ」
 テレパスで悪口を受信。
 「魔族」
 「あんなか魔族が入ってる」
 いたずら妖精もいった。
 再び、寝室に戻ると、イヤリングをした。
 なぎさは居間に入った。
 「魔族が出てきた」
 と、なぎさはテレパスを受信。
 「魔族が出てきたあ」
 と、妖精の声。
 「魔族が出てきた、魔族が出てきた」と九官鳥が鳴いた。なぎさは微笑んだ。
 なぎさはソファに座った。トランクが用意してあった。
 とんとん、とドアのノックがした。