いよいよ、井川なぎさは船に乗せられる。箱の中で眠りについている井川なぎさ。それはそれは美しかった。侯爵は泣きながら見た。
 「では、娘さんを船に入れますので」
 と、トーセアイランド、ワグタウンの青年団の若い男が言った。侯爵は離れた。若い男は箱のふたをしめた。
 若い男衆が井川なぎさの入った箱を持ち上げた。そうして魔法の船アンドロメダに運んだ。