俺様王太子に拾われた崖っぷち令嬢、お飾り側妃になる…はずが溺愛されてます!?

 ベアトリスは全身が映る鏡の前で自分の姿を確認した。

「おかしいところはないわよね?」
「とてもお綺麗でございますよ。特にその真珠の髪飾り、お嬢様の髪に映えて本当に素敵です」
「ありがとう。これ、ローラからプレゼントされたの」
「素敵です」

 ベアトリスはほめられて嬉しくなり、はにかむ。
 銀細工の蔦にパールが数粒付いた髪飾りは、友人のローラから先日プレゼントされたものだ。
 ベアトリスも気に入っていて、愛用している。

「さあ、そろそろ出発しないと」

 ベアトリスは準備を終えると、少し急ぎ気味に階下に降りる。そのまま馬車のほうへと向かった。

(今日はローラにも会えるから、楽しみだわ。あ、そういえば今回は王太子殿下が参加されるのだっけ? どんな方かしら)

 セルベス国の王太子であるアルフレッド殿下が留学先から帰国されたのは数カ月程前のこと。今年の舞踏会にはご参加するらしいと、風の便りに聞いた。