「それはとても有能な上司だな。是非、明日からもっと労わるといい」
「考えておきます。それよりも、今は殿下のことです。目の下、薄らくまがありますよ。だから、殿下も休むべきです」
ぴしゃりと言うと、アルフレッドはふむと頷く。
「ではベアトリスが俺を休ませろ」
アルフレッドはそう言うと、ベアトリスのベッドに乗る。ベアトリスを片手で抱き寄せると、頭同士を付けるように自分も横になった。
「ちょっ、殿下! こんなところで寝ないで、お部屋に戻って眠ってください」
「妃の部屋で寝るのは普通だろう?」
「殿下、困ります! ……って、もしかしてもう寝てる!?」
ベアトリスは驚いて、アルフレッドを窺い見る。アルフレッドは今の一瞬の間で、規則正しい寝息を立てていた。
(よっぽど疲れていらしたのね……)
こんなに早く寝られるなんて、ある意味羨ましい才能だ。
(起こすのもかわいそうなよね……)
ベアトリスはそっとベッドから抜け出そうと試みる。しかし、体に回されたアルフレッドの腕はしっかりとベアトリスを捕まえていた。



