なにもしてあげられなくて悔しい。

お姉ちゃんなのに、リカの、お姉ちゃんなのに...っ

私には、なにも出来ない。

してあげられない。



「リア、リカがな、お前に、笑ってほしいって言ったんだ」

「なん、で...」



こんな時まで、人の心配。



「リカはな、

『リア姉ちゃんの笑顔を、わたしが奪っちゃった』

って、言ってたぞ?
リカのために、笑え。笑うんだ」

「笑えよ、莉梨逢」



そう言って、ミツくんが微笑んでくれた。

ああ、私は笑わなくちゃいけないんだ。

リカのためにも、そう思って、次の日から、ずっと、笑うことした。