海斗が出てってしばらくしたら
トイレに行きたくなってカップを持って向かった。
トイレに行く途中に病棟のデイルームがある。自販機があったり机と椅子があったりする広い場所だ。
誰かがいて私を睨んでいる。
今日、検査入院してきた海斗の患者だ。
目を逸らし足早にトイレに入った。
帰りも自分の病室に戻るには必ずデイルーム前を通らないといけない
「ねぇ、そこの人」
え、私?私に声かけてる?
「すず?みんな名前で呼んでるのね。」
「なに」
「私、橘先生渡さないから」
「渡さないってあんたの海斗じゃないし」
「海斗?なんであんたなんかが下の名前で呼んでるわけ?」
「彼女だから。」
「は?あんたが橘先生の彼女?」
「そうだけど文句ある?人の彼氏に勝手に抱きつかないでくれる?気分悪い」
私ってこんなに敵対心、持てたんだ。
自分でもびっくりするくらいあいつを睨んで言い返していた
「そう。じゃあ私が奪いにいってあげる。
楽しみにしてて。」
「勝手にどうぞ」
私は部屋に戻った。
何あいつ。
なんであんな強気なわけ?
意味わからない。
奪う?
どうやって?
奪えるものなら奪って...
奪われる?
ありえるのかな
啖呵をきったものの一気に不安になった。



