「余が愚かで、馬鹿げているだと……?」
たった今、マイルズは国王陛下に真正面から喧嘩を売ってしまった。この場にいる誰もがこの言葉には絶句し、国王は頭痛がしたように額を押さえると、衛兵に向けて手を振った。
「息子可愛さにイーデルがこやつに所領を任せていたらと思うとぞっとするわ……。もうよい、連れてゆけ……」
「「ハッ!」」
「あ……セ、セシリー、頼む! 謝るから、なんとか取りなしてくれよ! 僕が悪かった! イルマを捨てて再度婚約を結び直そう! こんなことはもうしないと誓うから……! そうすれば君はイーデル公爵夫人になれるんだぞ! 宝石だってドレスだって最高級の物をいくらだって買ってやるし、お前好みの情夫を何人でも見繕ってやってもいい! な、頼むよ!」
そこで彼は、会議状に入って初めてセシリーに顔を向け懇願した。かつて婚約者であったことなど、忘れているかのような態度を取ってきたくせに。
よくこんな男と付き合っていたものだと、吐き気がする思いでセシリーはゆっくりと彼の前に歩み寄る。この場でセシリーが掛けられる言葉があるとしたら、ひとつくらいだ。
たった今、マイルズは国王陛下に真正面から喧嘩を売ってしまった。この場にいる誰もがこの言葉には絶句し、国王は頭痛がしたように額を押さえると、衛兵に向けて手を振った。
「息子可愛さにイーデルがこやつに所領を任せていたらと思うとぞっとするわ……。もうよい、連れてゆけ……」
「「ハッ!」」
「あ……セ、セシリー、頼む! 謝るから、なんとか取りなしてくれよ! 僕が悪かった! イルマを捨てて再度婚約を結び直そう! こんなことはもうしないと誓うから……! そうすれば君はイーデル公爵夫人になれるんだぞ! 宝石だってドレスだって最高級の物をいくらだって買ってやるし、お前好みの情夫を何人でも見繕ってやってもいい! な、頼むよ!」
そこで彼は、会議状に入って初めてセシリーに顔を向け懇願した。かつて婚約者であったことなど、忘れているかのような態度を取ってきたくせに。
よくこんな男と付き合っていたものだと、吐き気がする思いでセシリーはゆっくりと彼の前に歩み寄る。この場でセシリーが掛けられる言葉があるとしたら、ひとつくらいだ。



