彼の前髪が額にかかるほど間近で見つめられる……。
「ねえ、セシリー。僕じゃ駄目なの? ……お願いだよ、僕を選んでよ」
「何言ってるの? ラケル……おかしいよ。どうしちゃったの」
「どうもしてない……! 僕はただ、君が僕にしか出来ないことがあるって背中を押してくれた時から、ずっと君が……好きなんだ! もしひとつだけ自分のしたいことを選べと言われたら、僕は君だけを……傍にいて守りたいんだ!」
ラケルはセシリーの片方の手首を強い力で握って壁に貼り付ける。
「お願いだセシリー、僕を選んで……! リュアンさんじゃなくたっていいじゃない! あの人はなんでも持ってる……強さも、美しさも、望めば王様にだって成れるんだ! ひとつくらい……君の心くらい、僕に譲ってくれたっていいだろ!」
「な、何を言ってるの……団長は別に私のことなんか」
「そんなはずない! セシリーじゃなきゃ、きっと団長は助けに行かなかった! 彼はずっと、僕と同じくらい君のことを想ってる! だから渡したくないんだ!」
「……そんなの、嘘よ」
「ねえ、セシリー。僕じゃ駄目なの? ……お願いだよ、僕を選んでよ」
「何言ってるの? ラケル……おかしいよ。どうしちゃったの」
「どうもしてない……! 僕はただ、君が僕にしか出来ないことがあるって背中を押してくれた時から、ずっと君が……好きなんだ! もしひとつだけ自分のしたいことを選べと言われたら、僕は君だけを……傍にいて守りたいんだ!」
ラケルはセシリーの片方の手首を強い力で握って壁に貼り付ける。
「お願いだセシリー、僕を選んで……! リュアンさんじゃなくたっていいじゃない! あの人はなんでも持ってる……強さも、美しさも、望めば王様にだって成れるんだ! ひとつくらい……君の心くらい、僕に譲ってくれたっていいだろ!」
「な、何を言ってるの……団長は別に私のことなんか」
「そんなはずない! セシリーじゃなきゃ、きっと団長は助けに行かなかった! 彼はずっと、僕と同じくらい君のことを想ってる! だから渡したくないんだ!」
「……そんなの、嘘よ」



