冴えない令嬢の救国譚~婚約破棄されたのちに、聖女の血を継いでいることが判明いたしました~

 そしてレオリン王太子の言った通り、大災厄の復活への対応のために太陽の聖女と月の聖女が話し合う必要があると判断され、その後王宮に戻ったジェラルドは国王を説得し、対外的にはレミュールを月の聖女として発表して、セシリーをファーリスデルへと戻す決定を認めさせたという。

「それじゃ……」
「ええ……あなたたちには申し訳ないけれど、わたくしが王妃となってジェラルド様を支えて行くわ」
「「申し訳ないなんて、そんなこと……」」 

 思わず重なった言葉に、マーシャとセシリーは互いに笑い合う。その後、強くマーシャも頷く。

「罪として裁かれなくても……ラナへしたことは消えないけれど。あの子に絶対にこれ以上悲しまないように言われたから、あたしもレミュールやジェラルド様の傍に居て支えていきます。これまでずっと見ていてくれた御恩に報いるためにも」
「一緒に頑張りましょう。マーシャ」
(よかったぁぁぁ……)

 正直セシリーは、へたり込みそうなくらい安堵していた。自分が王妃なんて柄ではないのはわかっていたし、色んなことで頭が一杯になっていたのが大分すっきりし、そしてなによりも……また、ファーリスデル王国に、皆の元へ帰れるのだ。