声を詰まらせ、何度も謝罪するマーシャを抱いたまま、ラナは真剣な顔をジェラルドに向ける。
「ゼル様……」
「すまなかった。オレは何もお前にしてやれなかった。マーシャを裁くことも、事を主導した何者かの手掛かりも見つけられず……政務に専念するなどと都合のいい言い訳をこしらえ、時に全てを委ねて背を向けた。レミュールやマーシャを苦しめ、そしてそこにいる弟のことを守りもせず、お前を失った怒りのはけ口として責任を押し付け、この国から追い出したのだ。お前の言う通り、兄としてこれ以上無様な者はいないだろう」
「それは違います……! あのままレイアム様をこの国に留め置けば、国内の不穏分子によって彼の命が危険に晒された可能性は高かったはずです!」
レミュールは必死に言い募った。
「レフィーニ家の滅亡やラナの死……そして来るべく大災厄の復活によって、王宮には不安感と王家に対する不信が蔓延していました! それに乗じ、後継者であるジェラルド様やレイアム様を亡きものとすれば、後継者は正妃以外の子から選ぶほかなくなる。あの状況で一番命の危険に晒されていたのは、なにも後ろ盾のないレイアム様だったはずです!」
「そんな……」
「ゼル様……」
「すまなかった。オレは何もお前にしてやれなかった。マーシャを裁くことも、事を主導した何者かの手掛かりも見つけられず……政務に専念するなどと都合のいい言い訳をこしらえ、時に全てを委ねて背を向けた。レミュールやマーシャを苦しめ、そしてそこにいる弟のことを守りもせず、お前を失った怒りのはけ口として責任を押し付け、この国から追い出したのだ。お前の言う通り、兄としてこれ以上無様な者はいないだろう」
「それは違います……! あのままレイアム様をこの国に留め置けば、国内の不穏分子によって彼の命が危険に晒された可能性は高かったはずです!」
レミュールは必死に言い募った。
「レフィーニ家の滅亡やラナの死……そして来るべく大災厄の復活によって、王宮には不安感と王家に対する不信が蔓延していました! それに乗じ、後継者であるジェラルド様やレイアム様を亡きものとすれば、後継者は正妃以外の子から選ぶほかなくなる。あの状況で一番命の危険に晒されていたのは、なにも後ろ盾のないレイアム様だったはずです!」
「そんな……」



