いわば、この出来事は善意から発したとはいえ自分の油断が招いてしまって……しかも、男の口振りだと、近しい誰かまで巻き込んでしまっていることになる。セシリーは頭を大きく抱え、大柄な頭目の男が酷薄な表情を浮かべた。
「はは、そう不安がるこっちゃねえよ。すぐにお仲間があんたの元にやって来るさ……。ま、俺らがあんたがたを売り飛ばした後どうなるかは知ったこっちゃねえがね」
「あ……う」
またも嫌な笑いで周りが同調し、セシリーはなにかを言い返そうとしたが、できなかった。
だってセシリーには何の力もないのだ。男たちを打ち倒してこの窮地を脱することも、外部に連絡を取ることも敵わない。ここでこうして蹲り、ただひたすら誰かが助けに来てくれるのを祈ることしかできない。
通路に次々と座り込んだ男たちは、成功を確信しているのか、鞄や懐から思い思いに酒瓶を取り出し呷り始めている。そんな彼らを眺めるだけで何もできないことが、セシリーの無力感を一層煽った。
「へへ、頭。こうして待ってんのも暇なもんだし、ちぃとくらい遊んでやったらどうなんですかい?」
「はは、そう不安がるこっちゃねえよ。すぐにお仲間があんたの元にやって来るさ……。ま、俺らがあんたがたを売り飛ばした後どうなるかは知ったこっちゃねえがね」
「あ……う」
またも嫌な笑いで周りが同調し、セシリーはなにかを言い返そうとしたが、できなかった。
だってセシリーには何の力もないのだ。男たちを打ち倒してこの窮地を脱することも、外部に連絡を取ることも敵わない。ここでこうして蹲り、ただひたすら誰かが助けに来てくれるのを祈ることしかできない。
通路に次々と座り込んだ男たちは、成功を確信しているのか、鞄や懐から思い思いに酒瓶を取り出し呷り始めている。そんな彼らを眺めるだけで何もできないことが、セシリーの無力感を一層煽った。
「へへ、頭。こうして待ってんのも暇なもんだし、ちぃとくらい遊んでやったらどうなんですかい?」



