師となった魔法使いの名はジョン・オーランドといった。彼は魔法使いとして魔法薬の調合や古い魔法使いの残した文献の解読などを生業としているらしい。彼は屋敷の一室にラケルを連れてくるとにかっと笑い、赤い頭に手を乗せてくる。

「では今日からここがお前の部屋だ。よろしくな、我が弟子よ」

 そんなこんなでこの日から、憧れの魔法使いとなるべくラケルの奮闘が始まった。