奈子ちゃんはわたしの手元から
【ハピラブ】をサッと奪った。
そして、隣の席の綾斗くんに話しかける。

「松村ー、乃愛が、ここ。
やって欲しい、ってー」

奈子ちゃんは茶ノ宮くんの
‪”‬こいつ俺の女だから‪”‬マウント
のページを指さした。

「ん?」

綾斗くんがそのページを見た。

「えっ…あっ、ちょっ……」

ちょうど綾斗くんの隣にいた
宮坂くんも、興味深そうに見た。

「やってやれよー?彼氏さん」

宮坂くんがツンツンと綾斗くんをつつく。

「いや!ほんと、いいから!こら!
奈子ちゃん!変なこと言わないの…っ!」

奈子ちゃんと宮坂くんは
わたしと綾斗くんが付き合った、と
知ったらそれはもう…。
めちゃくちゃからかってくる。