ピュ​───────​……

バ​───────​──────ン…………

外ではまだ、花火が上がっている。
ハート型の花火はラストの1発のはず。

どうしてだろう。
さっきまで信じていなかった
ろくでもない伝説。

なのに……

布団から少しはみ出た綾斗くんの手に、
今、わたし……
触れたがってる……。

つなぎたい、って思ってる。

血管じゃなくて……その手のひらで…、
ギュッ、ってして欲しいって
思ってる…。