失恋タッグ

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宴会場を貸し切っての祝賀会。

僕は緊張と気鬱が入り交じり、お酒があまり喉を通らなかった。

隣で同期の篤紀が話しかけてくるが、僕は秋月先輩に目を移したまま適当に相槌を打つ。

秋月先輩が一人になるタイミングを狙っていたのだ。

しかし、元々、彼氏がいても人気者の秋月先輩は、代わる代わる誰かが隣を陣取っていて、僕が取り付く島もない。

常務なんてかれこれ1時間以上も彼女の隣を独占している。

僕は心の中で舌打ちをする。

そして、常務が席を立ったかと思えば、すかさず秋月先輩の同期の北村先輩が空いた席に腰を下ろして、大きく息を吐いた。