朝比奈君は巫女さんに二人分のおみくじ代を渡すと
代わりに木の筒を受け取った。

木の筒を振るとジャラジャラと音が鳴り、出てきた木の棒を巫女さんに渡す。
そして、棒に書かれた番号の棚から紙を一枚受け取った。

朝比奈君が開いたおみくじの紙を私は横から覗き込んだ。


そこに書かれていたのは❝大吉❞。


「わっ。大吉、すごいじゃないっ。
願い事も叶うって幸先いいわね」


大吉を見てはしゃぐ私とは反対に、朝比奈君は「そうですね」と
至って冷静におみくじに書いている内容を読んでいる。


ったく…、これだから神様を信じてないものは。


私は、気を取り直して木の筒を手に取ると、
念を込めながらジャラジャラと筒を振った。

そして、出てきた棒を巫女さんに私ておみくじの紙を受け取った。


「先輩は何ですか?」


横から朝比奈君が覗き込んでくる。


「うんとね…」


私はワクワクしながらおみくじの紙を開いた。


❝大凶❞


おみくじに書かれた2文字に私の笑顔はフリーズした。