小学校の六年間、目立つことってまるでなかった。
イベントについて考えたり提案することなんてなかったし、授業中に手をあげることだってほとんどなかった。
唯一目立つといえば、誰かと一緒に写真に写ったときくらい。
ふとっているから、どうしてもほかの人よりも目立ってしまう。
でも、だからといって体型について嫌なことをいわれたこともないし、ばかにしたような目で見られたりすることもなかった。
とにかく、わたしは目立たないタイプだった。
中学校にあがっても、それは変わらないはず。
それなのに……。
中学校には、美人好きの男の子がいました。
でも、女の子だってかっこいい男の子の話題で盛りあがっているし、それと同じことなんだろうな。男の子だって、そりゃあかわいいとかきれいな女の子が好きなはず。
でもそれは、わたしには関係のないこと。わたしはただ、美人じゃないことでその男の子にいじわるなことをされないように願うだけ。
そう、思ってたのに……。
「紺谷ってかわいいよね」
「顔赤いよ。照れた?」
「俺の声だけ聞いてよ」
「はあ……いい匂い、かわいい……。匂いがかわいい」
「か、嗅がないで……!」
美人好きの雪森くんの、様子がおかしいんです……。
(しかも雪森くん、とってもモテます……‼︎)
イベントについて考えたり提案することなんてなかったし、授業中に手をあげることだってほとんどなかった。
唯一目立つといえば、誰かと一緒に写真に写ったときくらい。
ふとっているから、どうしてもほかの人よりも目立ってしまう。
でも、だからといって体型について嫌なことをいわれたこともないし、ばかにしたような目で見られたりすることもなかった。
とにかく、わたしは目立たないタイプだった。
中学校にあがっても、それは変わらないはず。
それなのに……。
中学校には、美人好きの男の子がいました。
でも、女の子だってかっこいい男の子の話題で盛りあがっているし、それと同じことなんだろうな。男の子だって、そりゃあかわいいとかきれいな女の子が好きなはず。
でもそれは、わたしには関係のないこと。わたしはただ、美人じゃないことでその男の子にいじわるなことをされないように願うだけ。
そう、思ってたのに……。
「紺谷ってかわいいよね」
「顔赤いよ。照れた?」
「俺の声だけ聞いてよ」
「はあ……いい匂い、かわいい……。匂いがかわいい」
「か、嗅がないで……!」
美人好きの雪森くんの、様子がおかしいんです……。
(しかも雪森くん、とってもモテます……‼︎)