躊躇う私に、彼は平然とした顔で言う。
「そのことなら問題ない。俺の亡くなった祖母も異世界から来たんだ」
彼の衝撃的な言葉に驚かずにはいられなかった。
「アレックス様のおばあさまが、異世界人……?」
私以外にも異世界人がいた? しかも、それがアレックス様のおばあさまなんて……。
「つまり、俺にも異世界人の血が流れているということだ。お前はなにも心配せずに俺の隣で笑っていればいい。お前の不安をすべてなくしてやる」
アレックス様はそう約束して、私に甘く口づけた。