充が呟く。
もしそうだとしても、誰かをイジメるなんてできっこない。
そんなことをして本当に助かるかどうかもわからないし。


「そんなことよりも、外に出られるか確認してみようよ!」


場の雰囲気を返るように声を上げたのは花だ。
花と彩のふたりはずっと泣いていたけれど、それなりに考えていたみたいだ。


「……そうだな。とにかく今は外へ出られるかもう1度確認してみよう」


修は大きく頷き、玄関へと向かったのだった。