壮絶の川原/その3
麻衣



「はあ、はあ、はあ…。おい、本郷‥!…私が今から、南玉連合の代表としてテメーと勝負だ…!いいな?」

「…一応聞いとくか。アンタ、部外者じゃなかったのかよ?」

「今夜、ここで南玉連合に加入した、横田競子だ!文句ないな!」

これで、決まったな…


...



私は、地面に寝かしておいた木刀を左手で拾い上げたあと、横田に返答した

「…ああ、待ってたよ、横田さん。私も今日は、アンタが挑んでくると思ってた。…だが、いいか!私はハンパねーからな。ぶっ殺すかもしれねえぞ。その覚悟があるなら、かかってきな!」

「…本郷!私もう一つ言っとく。私、横田競子個人としては、亜咲さんの気持ちを踏みにじったお前を、断じて許せない。その一念を以っても、ぶっ殺すつもりで行くぞー!」

その瞬間、火の玉川原の静寂が止まった気がした

ここで、私はこの場の全員に向かって宣言をする

「いいか!今から私とコイツで、南玉連合の旗を懸けて戦う!何人たりとも手出しは無用だ!いいなー!」

「おー!」

祥子、真樹子さん、久美、それに静美か…

あと…、ここにいない、私みたいなモンに伴奏してくれた、リエや片桐さん、アンコウ先輩‥

そのみんなの気持ちも背負っていく…

...


「…横田、そういうことになったわ。…来いやー!!」

私は右手に持ち替えた木刀を数度素ぶりしながら、覚悟を決したよ

さあ…

ここに、横田競子との運命の戦いは幕を切って落とされた

猛る女の聖地、火の玉川原で…