心の中でそう叫びながら、王子颯斗に教科書を差し出す。 「咲はいいから、見ていいよ」 「そんなわけにはいかないじゃん」 ――ギギッ。 机を横にずらす音。 ピタッとくっつけられる咲と王子颯斗の机。 って、あんた。なんてことをしてくれるのよー。