偽恋人の恋愛事情





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「おはようございます」

「おはよー」


……と、と、泊まってしまった!

男の子の家に…

泊まってしまった!!



あれから家に帰ることもできず
でもいつまでも外にいるわけにもいかないし

覚悟を決めて、父親と兄が寝静まったであろう時間にこっそり帰るという提案をした


しかし

『帰んなくていいよ、嫌なんでしょ?そんな家帰んなくていい』

と頑なに帰してくれなかったので


……お、お泊まりしちゃいました


城木雪音、初の同級生の家にお泊まり

しかも男子



「寝れた?」

「あ、はい」

普通だったら緊張して眠れないだろう

だが色々ありすぎて疲れていた私は死んだように眠った

来客用の敷布団を出してくれたので何不自由なく、すっきり朝を迎えました


制服は夜のうちに乾かした

鞄は当然持っていない…が

基本ロッカーに教科書類は置いていいことになっているので学校に行けばなんとかなる

勉強のために持って帰っていた教科の授業は、幸い今日はない

お弁当は購買に行けばいいし、体育もない


今日1日くらいなら…なんとかなりそうだ